朝日日本歴史人物事典 「安藤年山」の解説
安藤年山
生年:万治2.5.23(1659.7.12)
江戸前・中期の国学者。名為章。通称右平,新介など。年山は号。丹波桑田郡(京都府)尾口に生まれる。父安藤定為,母亀子。兄素軒(為実)。定為が伏見宮貞致親王に仕えたため,幼時より好学の家風の中にあり,若年から伊藤仁斎に学ぶ。のち素軒と共に水戸藩に招かれ,『礼儀類典』の編纂に従事,さらに万葉集研究を担当して徳川光圀編『釈万葉集』に結実させた。ほかに源氏物語評論『紫家七論』,随筆『年山紀聞』,歌文集『千年山集』などがある。<参考文献>渡辺刀水「安藤素軒と年山」(『渡辺刀水集』2巻)
(久保田啓一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報