安藤神社(読み)あんどうじんじや

日本歴史地名大系 「安藤神社」の解説

安藤神社
あんどうじんじや

[現在地名]田町東小路

吉田町の市街地に面し、民家に囲まれた地の一画に境内をもつ。祭神は安藤儀太夫継明、同室登姿子、同嫡男継春。旧村社。境内社に春日神社がある。

安藤継明は、寛政五年(一七九三)吉田藩領内において武左衛門一揆が起こった時の吉田藩家老である。一揆は吉田藩に行かず、その宗藩であった宇和島藩へ向かい、同藩の中間なかいだ八幡河原はちまんがわらに集結した(不鳴条)。吉田藩との交渉に応じようとしない一揆勢に対し、家老の安藤が出馬して解決を試みたが失敗し、責を負うた安藤は八幡河原の「よんぼ」の田町たまちで切腹した(不鳴条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の安藤神社の言及

【吉田[町]】より

…農業は〈立間ミカン〉で知られるミカン栽培が主力。東小路にある安藤神社は,1793年(寛政5)吉田藩領で武左衛門一揆が起こった際,その責を負って切腹した家老安藤継明をまつる。立間の大乗寺は藩主伊達氏の菩提寺で,地蔵堂には,干ばつの際,田に水を引いたという伝説のある水引地蔵を安置する。…

※「安藤神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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