宗全寺(読み)そうぜんじ

日本歴史地名大系 「宗全寺」の解説

宗全寺
そうぜんじ

[現在地名]青森市荒川 筒井

荒川あらかわ集落の南、荒川の左岸筒井つついにある。荒川山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。もと長勝ちようしよう寺末寺。宗禅寺とも記される。

寛文九年(一六六九)創建、長勝寺一五世善巌積の開基という(新撰陸奥国誌)。しかし曹洞諸寺院縁起志(宗徳寺蔵)は慶長年間(一五九六―一六一五)の開創とし、中絶していたのを、改めて寛文九年善巌積を勧請開山としたとする。初開の僧は不明だが、弘前藩が本末関係の不明確な寺院を認めない方針を打出したため、長勝寺と本末関係を結んだという(青森市史、弘前市史)。貞享四年(一六八七)検地帳に、三反九畝一八歩、高三・一六八石の宗全寺領が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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