宗因風(読み)そういんふう

精選版 日本国語大辞典 「宗因風」の意味・読み・例文・類語

そういん‐ふう【宗因風】

  1. 〘 名詞 〙 一七世紀後半、延宝・天和(一六七三‐八四)頃に流行した俳諧一風。また、その流派大坂の連歌師西山宗因を中心として、伝統的、法式的な貞門俳諧の行きづまりを打破し、新興町人の活気を反映して、「飛体」「ぬけ句」「早口」など奇抜な技法を用い、当時の新風俗など清新な材料を形式にとらわれず自由に表現し、また、漢語俗語などを積極的に使用するのを特色とした。三都を中心に流行したが、延宝末年の貞門対談林の論争を経、天和二年(一六八二)宗因が没するに及び、惰性化して急速に衰えた。代表的な俳人には、大坂では西鶴・由平・惟中、京では高政・常矩、江戸では松意・在色らがいた。談林風。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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