官房機密費(読み)カンボウキミツヒ

共同通信ニュース用語解説 「官房機密費」の解説

官房機密費

正式名称は内閣官房報償費。国の事業を円滑に遂行するために機動的に使うとされ、具体的な使途は公開されていない。官房長官判断で自ら出納管理する領収書不要の「政策推進費」、情報提供の対価として支払う「調査情報対策費」、会合費や慶弔費などの「活動関係費」に分類される。内閣情報調査室の経費を含め年間約14億円の予算が計上されるが、支出方法や目的を定めた法令はなく、過去には野党工作や国会議員の外遊費などに支出されたとの証言もある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「官房機密費」の意味・わかりやすい解説

官房機密費
かんぼうきみつひ

正式には内閣官房報償費のことで,政府答弁によれば,「国が国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため,当面任務と状況に応じ,その都度の判断で最も適当と認められる方法により機動的に使用する経費」とされる。内閣官房長官室の大金庫にあり,内閣官房長官の判断で支払われ国費でありながらその使途は明らかにされていないが,海外出張議員への餞別外国からの賓客への贈答品,接待のほか,国会運営を「円滑」にするための国会対策 (野党対策) 費として主に使われている,といわれる。

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