内閣官房報償費(読み)ナイカクカンボウホウショウヒ

デジタル大辞泉 「内閣官房報償費」の意味・読み・例文・類語

ないかくかんぼう‐ほうしょうひ〔ナイカククワンバウホウシヤウヒ〕【内閣官房報償費】

内閣官房長官が管理し、国の事業を円滑に遂行するために使用するとされる経費使途は公表されない。官房機密費
[補説]政府答弁書には、国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため、当面任務と状況に応じその都度判断で最も適当と認められる方法により機動的に使用する経費と記載される。平成13年(2001)、外務省報償費外交機密費)の一部が内閣官房報償費に流用されているとの疑惑が表面化。当時の自由民主党政権は否定したが、平成22年(2010)、民主党政権下で流用の事実が明らかにされた。外務省は、流用された外務省報償費について「官邸の外交用務に使用された」と説明している。

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共同通信ニュース用語解説 「内閣官房報償費」の解説

内閣官房報償費

国の事業を円滑に行うため機動的に使うとされる経費。「官房機密費」とも呼ばれ、具体的な使途は公開されない。官房長官の判断で出納管理する領収書不要の「政策推進費」、情報提供の対価として支払う「調査情報対策費」、会合費や慶弔費などの「活動関係費」に分類される。内閣官房によると1947年度に初めて予算計上された。最高裁は2018年、支払額など一部の開示を認めたが、支払先などが特定される部分は引き続き非開示が妥当だとした。

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