実盛塚(読み)さねもりづか

日本歴史地名大系 「実盛塚」の解説

実盛塚
さねもりづか

[現在地名]加賀市篠原新町

篠原新しのはらしん町の八幡神社北側にある。寿永二年(一一八三)五月の篠原における源平合戦で戦死した平氏の将斎藤実盛の首塚と伝え、大正六年(一九一七)に整備された。「平家物語」「源平盛衰記」によると実盛は越前の出身で、武蔵国長井ながい(現埼玉県妻沼町)にあった平氏の領地を預かって長井斎藤別当と称した。もともとは源氏家人として源為義に仕え、源義賢が甥の義平に討たれたとき、当時二歳だった義賢の子義仲を木曾へ逃したといわれる。篠原の戦で総崩れとなった平氏軍のなかで、ただ一騎踏みとどまって奮戦したが信濃の住人手塚光盛に討たれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の実盛塚の言及

【虫塚】より

…(1)は佐賀市嘉瀬町にある貞享2年(1685)の虫供養塔や,福井県小浜市にある明和9年(1772)の漸得塚(善徳とも書きクロカメムシの方言),石川県小松市の2基ある天保10年(1839)の虫塚などが有名である。(2)の例は単に虫塚,虫追い塚,実盛塚などと呼ばれ各地に現存する。(3)(4)は京都嵯峨(さが)化野(あだしの)の念仏堂の虫塚,千葉県下の大正12年(1923)の鳴虫供養塔,孫太郎虫を採集しはじめてから850年記念に建てられた宮城県白石市斎川の孫太郎虫碑(昭和年代であろう),上野寛永寺にある増山雪斎が虫を画くために集めた虫を埋めた虫塚などが有名である。…

※「実盛塚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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