デジタル大辞泉
「宣る」の意味・読み・例文・類語
の・る【▽宣る/▽告る】
[動ラ四]告げ知らせる。述べる。口に出して言う。
「若し海中を渡る時、な惶畏ませまつりそと―・りて」〈記・上〉
[補説]本来は、神や天皇が重大な事実を宣言する、また、みだりに言うべきでないことを表明する意で、後世は「名のる」に残存する。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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の・る【宣・告】
- 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 言う。述べる。告げる。宣言する。
- [初出の実例]「大坂に 遇ふや嬢子を 道問へば 直には能良(ノラ)ず 当芸麻道(たぎまち)を能流(ノル)」(出典:古事記(712)下・歌謡)
宣るの語誌
( 1 )本来、単に口に出して言う意ではなく、呪力を持った発言、重要な意味を持った発言、ふつうは言ってはならないことを口にする意。「のろふ(呪)」の語もこの語から派生したものである。
( 2 )中古以降、「名のる」の形でのみ残るが、「万葉」でも「名」を目的語にとるものや「名のる」の形の例が多くなっており、既に「のる」の用法が自由性を失いつつあったことをうかがわせる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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