室八島(読み)むろのやしま

精選版 日本国語大辞典 「室八島」の意味・読み・例文・類語

むろ‐の‐やしま【室八島】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 「やしま」は釜の意 ) 語義未詳。一説に、竈(かまど)のこと。昔、除夜に竈を払い清め、その灰の状態で翌年吉凶を占った習俗を「室の八島のことこひ」といったという。
    1. [初出の実例]「さらひするむろのやしまのことこひに身のなりはてん程を知るかな」(出典:散木奇歌集(1128頃)冬)
  2. [ 2 ] 栃木市惣社町にある大神(おおみわ)神社の古称。そこにある池は水気が立ち上り、煙のように見えるところから、つねに煙の立つ所として歌枕に用いられた。室八島明神。室六所神社。
    1. [初出の実例]「いかでかはおもひありとも知らすべきむろのやしまのけぶりならでは」(出典:実方集(998頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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