日本大百科全書(ニッポニカ) 「宮城(群馬県の地名)」の意味・わかりやすい解説
宮城(群馬県の地名)
みやぎ
群馬県中東部、勢多郡(せた)にあった旧村名(宮城村(むら))。現在は前橋市の北東部を占める。2004年(平成16)前橋市に編入。国道353号線が通じる。旧宮城村地域は、赤城(あかぎ)山南斜面の農村で、水田よりも畑が多く、桑園と野菜栽培が卓越していたが、近年では酪農、養豚が中心となっている。中心集落は鼻毛石(はなげいし)。三夜沢(みよさわ)の赤城神社は『延喜式(えんぎしき)』神名帳にみえる神社で、裏山に櫃石(ひついし)といわれる上代の祭祀(さいし)遺跡があり、参道両側のツツジはみごとである。高位斜面の荒砥(あらと)川上流には赤城、忠治(ちゅうじ)の両温泉があり、大前田には江戸後期の侠客(きょうかく)大前田英五郎の生家、柏倉(かしわぐら)に国の重要文化財で古い農家建築の阿久沢家住宅がある。
[村木定雄]
『『宮城村誌』(1973・宮城村)』
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