宮鳥御嶽(読み)めーとうりいおん

日本歴史地名大系 「宮鳥御嶽」の解説

宮鳥御嶽
めーとうりいおん

[現在地名]石垣市石垣

石垣小学校南側に隣接する。メートゥリィオンとよぶ。「琉球国由来記」に宮屋鳥御嶽とあり、神名はヲレハナ(神降りの頂)イベ名は豊見タトライ(名高きタトライ様)とされ、御嶽創建の由来について次のように記される。昔石垣島にまだ村がなく、人々がいまだ人倫も知らず争いに明け暮れていた頃、マタネマシズ・ナアタハツ・平川カワラという三人の兄弟がいた。マタネマシズは石城いしすく山に住み信仰心に厚い人であった。ある日テマサシモトタイという神がマタネマシズの妹に憑依して、人間が互いに争うことは神の意志に反すること、慈悲の心で諸人に接し正直で神を敬えば守護するであろうこと、そして神自らは宮鳥山に住むことを告げた。マタネマシズが神の教えのとおり生きていくと、兄弟の作物はいつも豊作となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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