寂光寺跡
じやつこうじあと
[現在地名]飯田市座光寺
「三代実録」貞観八年(八六六)二月二日条に、信濃国において五寺が定額に列したことが記され、その中に「伊奈郡寂光寺」がある。当寺に関する他の史料は皆無で、寺歴は全く不明である。その所在地は座光寺の内と推定されている(下伊那史)。その根拠として、古代東山道の通路にあたり、郡衙の所在地と推定されること、座光如来寺の境内や付近の耕地から奈良時代後期と推定される布目瓦が出土し、近くで古瓦の窯跡が確認されたこと、大寺のものと推定される礎石が恒川遺跡付近で発掘されたことなどがあげられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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