富光寺(読み)ふこうじ

日本歴史地名大系 「富光寺」の解説

富光寺
ふこうじ

[現在地名]淀川区加島四丁目

高野山真言宗。長慶山と号し、本尊阿弥陀如来(藤原期作)。摂州八十八ヵ所第三九番札所。天正一九年(一五九一)の奥書をもつ寺蔵の富光寺縁起によると、大化年間(六四五―六五〇)天竺より飛来した法道仙人が、当地の人々の懇請によって阿弥陀如来を刻み、一宇を建立したのにはじまると伝え、また法道の開創を聞いた孝徳天皇が寺領と勅額当寺に下賜したという。法道仙人は飛来後播磨法華ほつけ(現兵庫県加西市)を中心に修行した僧で、宝鉢を持って諸国を巡歴、各地に寺院を建立したと伝える(元亨釈書)が、当時当地は沼沢地と考えられることから、寺院建立をこの時に求めるのには疑問が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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