対象論(読み)たいしょうろん(その他表記)Gegenstandstheorie; object theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「対象論」の意味・わかりやすい解説

対象論
たいしょうろん
Gegenstandstheorie; object theory

オーストリア哲学者 A.マイノングの提唱した哲学的立場。その師 F.ブレンターノの哲学的心理学影響もとに,認識志向性理論展開。実在しない対象 (観念的対象) もまた真の対象であり,述語主語たりうるとの理論に基づいて,従来認識論が対象の存在のみを重視したのを批判して,対象がそこに実在する,あるいは観念的対象が存立するという事態性をも広く取扱うべきことを主張して,その本質を解明しようとした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の対象論の言及

【マイノング】より

…グラーツ大学教授。F.ブレンターノの学派に属し,独自の対象論を提唱した。著書には《仮定について》(1902)や《諸学の体系内での対象論の位置について》(1907)などがあり,B.A.W.ラッセルやフッサールとも交流があった。…

※「対象論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

企業の退職を希望する従業員本人に代わって退職に必要な手続きを代行するサービス。依頼者と会社の間に入ることで円滑な退職をサポートするとともに、会社への連絡などを代わりに行うことで依頼者の心理的負担を軽減...

退職代行の用語解説を読む