専徳寺跡(読み)せんとくじあと

日本歴史地名大系 「専徳寺跡」の解説

専徳寺跡
せんとくじあと

[現在地名]熊本市壺川一丁目

もとの新坪井寺原大工しんつぼいてらばるだいく町の坪井川右岸沿いにあった真宗の寺。本尊は来迎阿弥陀立像。「国誌」によれば、明暦元年(一六五五)伝祚の開基、初め西派であったが、元禄一五年(一七〇二)寺院本末吟味の時、京町きようまち光永こうえい寺が当寺を末寺であると申出たため論争になり、藩では決しかねて、正徳元年(一七一一)西本願寺に住僧を派遣したが落着しなかったので、その際東派に転じたという。寺地は一畝二五歩の年貢地。明治一〇年(一八七七)西南戦争で焼失し、のち再建されたが、現在は廃寺になり、その跡に河原かわら町にあった潮音ちようおん寺が入っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android