射山神社(読み)いやまじんじや

日本歴史地名大系 「射山神社」の解説

射山神社
いやまじんじや

[現在地名]久居市榊原町

榊原さかきばら川の南岸に位置し、社殿背後の河原に温泉の旧泉源があり、川を隔てて対岸貝石かいせき(一二〇メートル)絶壁が屹立する。旧村社。祭神は大己貴命と少彦名命を主神として、摂社や合祀社の祭神一六柱。江戸時代には「温泉明神」とよばれており(宗国史)、「延喜式」神名帳壱志郡の項に載せる「射山神社」を「いやま」と読んで、「湯山」の訛りと解釈し、当社に比定する学者が多い(度会延経「神名帳考証」など)。ただ室町時代に榊原氏によって尊崇され、修理が行われ、社蔵の棟札の天文一九年(一五五〇)のものに「奉上葺再興氏山御前」、永禄七年(一五六四)のものに「奉上葺鑰取明神御前再興」とあるのは、何を意味するのかつまびらかでない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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