小佐越新道(読み)こさごえしんどう

日本歴史地名大系 「小佐越新道」の解説

小佐越新道
こさごえしんどう

会津西街道五十里いかり宿から湯西ゆにし川を渡り男鹿おじか川右岸に出、川治かわじ村を経て鬼怒川を越える。同川右岸たき村・小佐越村から小百こびやく(現今市市)へ出て今市・日光に至る。会津と日光を結ぶ近道で、明和四年(一七六七)、会津西街道から会津中街道への「抜荷」を禁じた会津藩蔵入役所達書写(星七郎文書)は、「川治通小百より五十里迄」の横道の宿々にも宛てられており、この横道が小佐越新道にあたる。寛政元年(一七八九)には西川にしかわ(現栗山村)・川治・小佐越の日光領三ヵ村による普請があり、同三年には会津街道としての公認を求める願書(北山明文書)が出された。

天保四年(一八三三)小佐越村馬之助は日光奉行所から借金をして本格的改修に着手した。同五年小佐越村名主から会津藩宛に川治村との間の岩場に橋を架ける費用の借用願書(北山明文書)が出されており、会津藩は役人を派遣して道筋を検分するなど新道改修を助成したとみられる。天保一三年には川治村の湯守角左衛門により新道の一部改修が加えられ、通行しやすい道筋に変更された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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