小児乳房肥大症(読み)しょうににゅうぼうひだいしょう(その他表記)Breast enlargement before puberty

六訂版 家庭医学大全科 「小児乳房肥大症」の解説

小児乳房肥大症
しょうににゅうぼうひだいしょう
Breast enlargement before puberty
(女性の病気と妊娠・出産)

どんな病気か

 思春期に入る前に乳房発達を認めるものをいいます。

原因は何か

 何らかの内分泌的疾患性腺副腎(ふくじん)などの病気)の症状として認められることがあります。病気の治療のために使用した薬の副作用で起こることもあります。その他特定の原因がわからないものもあります。

症状の現れ方

 思春期に入る以前(小学校中~低学年)なのに乳房が発達することで発症します。

検査と診断

 視触診超音波検査乳腺の存在を確認します。血液検査ホルモンの異常がないかどうか確認します。

治療の方法

 特定の原因がないものは様子をみます。内分泌疾患薬物の副作用によると考えられるものについては、そちらの対策を考慮します。

病気に気づいたらどうする

 まずは小児科、内分泌専門医の診察を受け、原因を特定します。とくに明らかな原因が不明な場合は、経過を観察します。

 思春期に入るとともに他の子どもとの差が目立たなくなり、患者さん自身も気にしなくなります。

関連項目

 卵巣腫瘍

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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