小八幡村(読み)こやわたむら

日本歴史地名大系 「小八幡村」の解説

小八幡村
こやわたむら

[現在地名]小田原市小八幡・小八幡一―四丁目・国府津こうづ一丁目・酒匂さかわ四―七丁目

南は相模湾に臨み、東は国府津村、西は酒匂村に接し、北を東西に酒匂堰が流れる。海沿いを東海道が通り、立場で一里塚がある。また浜をそでヶ浦という。小田原衆所領役帳に高麗越前守「四拾五貫文 西郡小八幡」とある。戦国期から漁業が行われ、元亀四年(一五七三)三月三〇日の北条家朱印状(県史三)には「小やわた小代官百姓中」宛に鯛三尾の上納が命じられている。

近世は小田原藩領。元和元年(一六一五)一二月二日の磯部源五郎・植村忠左衛門連署手形(相州古文書)には「酒匂小八幡舟役并年貢之儀」とあって舟役が課せられ、また文化三年(一八〇六)には淘綾ゆるぎ郡大磯宿(現中郡大磯町)と当村および前川まえがわ村・国府津村・酒匂村四ヵ村との間の漁場をめぐる争論で、四ヵ村地先の海への他村漁師の立入禁止を取決めた(「漁場争論済口証文」県史九)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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