小場城跡
おばじようあと
[現在地名]大宮町小場
那珂川低湿地に舌状に突出した台地上に位置し、北には北谷津、南には梅沢の谷津があって三方が断崖絶壁になった要害の地にある。この位置は部垂村、下江戸村(現那珂町)、瓜連村(現瓜連町)、野口村(現東茨城郡御前山村)など各方面に通じ、谷津を下って那珂川に出ればその流域の各地に進出できるという交通上の要地である。
康安二年(一三六二)正月七日の佐竹義篤譲状(秋田県立図書館蔵)で大炊助義躬が小庭村を与えられており、義躬は小場氏を名乗ったので、この前後に城郭が形成されたと思われる。創建は貞和四年(一三四八)とされる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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