小家庄(読み)おえのしよう

日本歴史地名大系 「小家庄」の解説

小家庄
おえのしよう

古代から中世にかけて生葉いくは郡にあった宇佐宮領の庄園。古代の同郡小家郷(和名抄)系譜を引き、近世小江おえ村を遺称地とする。現千年ちとせを中心とする地域で、筑後川左岸の氾濫原に位置する。「宇佐大鏡」に本御庄一八ヵ所の一つとして庄名がみえる。同書が引く治安三年(一〇二三)七月一三日の筑後国符(平九)に「生葉郡小家御庄十六町」とあり、康和年中(一〇九九―一一〇四)に当庄などは筑前国衙から「加納押募」として摘発され、官宣旨により停止命令を受けたが、宇佐宮側はその由緒について、庄田一五町五反は天平勝宝年中(七四九―七五七)に御位田として奉寄された一三〇町の一部であり、立庄後田数減少のため神人・百姓などが水の便を尋ね、三千余人が荒野・畠地を開作したものと主張している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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