小岱山(読み)しょうだいさん

改訂新版 世界大百科事典 「小岱山」の意味・わかりやすい解説

小岱山 (しょうだいさん)

小代山とも書き,〈しょうたいさん〉ともよむ。熊本県北西部にある山。荒尾・玉名両市と南関なんかん)町にまたがり,山上は花コウ岩質の筒ヶ岳(501m)と観音岳(473m)の2峰に分かれ,西麓に続く含炭層を伴う古第三紀層の丘陵地に,古代・中世の窯跡や製鉄跡がある。北部の筒ヶ岳は中世野原荘の地頭小代氏が山城を構えたところで,山名もこれにちなむ。山頂から雲仙岳や阿蘇山の眺望がよく,一帯は県立自然公園に属し,ハイキングコースとなっている。山麓に玉名温泉,石貫ナギノ横穴群,蛇ヶ谷公園がある。近世に北東麓で始められた唐津風の小代焼は,現在も荒尾市府本などでつくられている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android