小布勢神社(読み)おふせじんじや

日本歴史地名大系 「小布勢神社」の解説

小布勢神社
おふせじんじや

[現在地名]真野町西三川 小布施

高塚たかづか山麓にある。周辺は段丘上水田地帯。旧郷社。帆下ほさ明神の異称もあり、高塚山が真野湾周航船舶の山当て目標であったことによる。祭神は素盞嗚尊とあるが、近年は金北きんぽく山の祭神ともされる大彦命であろうとする説に傾いている(西三川村誌・真野町史)。「佐渡国寺社境内案内帳」では、明徳五年(一三九四)本間山城与市重頼の建立とする。しかし、当社は古くから存在したと考えられ、本殿裏の御食石みけいしとよばれる石が神体とされる。土地の人は磐境いわさかい神社ともよぶので、磐座とも考えられている。明徳五年建立説は、御食石の前に社殿の建てられた時をさすとみられる。

中世にも祭礼は御食石を信仰の対象として行われたらしく、石の神体に新穀を噛んで作った甘酒を供えたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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