小木曾庄(読み)おぎそのしよう

日本歴史地名大系 「小木曾庄」の解説

小木曾庄
おぎそのしよう

小木曾庄の成立年代は明らかではないが、永仁六年(一二九八)八月二日仁和寺宮性仁法親王令旨(高山寺文書)に、「無量寿院領小岐曾庄」とあるのを初見とする。その後、延慶三年(一三一〇)六月一六日の仁和にんな寺にあてた伏見上皇院宣(高山寺文書)に、「美濃国 小木曾庄」とあって、仁和寺無量寿院領であったことがわかる。ちなみに近世以前には、この地方は美濃国に属していたので、この荘園も美濃の国名を冠していたわけである。

元徳元年(一三二九)の小木曾庄検注雑物目安注文(高山寺文書)によれば、この庄は、吉野よしの永野ながの水野みずの三保から成立していたことがわかる。吉野保は現在の上松あげまつ町吉野、永野保は大桑おおくわ長野ながのにあたり、水野保は南木曾なぎそ三留野みどのと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android