小浦浦(読み)こうらうら

日本歴史地名大系 「小浦浦」の解説

小浦浦
こうらうら

[現在地名]笠沙町片浦

片浦かたうら村東端、南方向への深い湾入の最奥部に位置する。天保一四年(一八四三)の加世田再撰帳(加世田市立郷土資料館蔵)には、片浦湊の南に仁王におう崎、さらにその南に小浦が描かれ、そこから北の崎之さきの(崎ノ山)へ向かって突き出した岬の東側付根には碁石ごいし浜とみえる。なお現在の小浦港は同浜付近にあたる。中世後期には片浦とともに津(港湾)としての機能をもっていたようで、「上井覚兼日記」天正二年(一五七四)一一月一三日条によると、こしき島で唐人の船荷が紛失するという事件が起こった際、片浦などとともに「小浦」の商人も事情聴取を受けている。江戸時代は加世田郷の浦の一つ(薩藩政要録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android