日本歴史地名大系 「小辺路」の解説 小辺路こへじ 和歌山県:総論小辺路高野山と熊野を結ぶ。「こへち」ともいい、高野熊野道・高野山街道ともいう。高野山から高野町大滝(おおたき)を経て奈良・和歌山両県境の水(みず)ガ峰を越え、奈良県吉野郡野迫川(のせがわ)村大股(おおまた)に出、伯母子(おばこ)峠を越え同郡十津川村五百瀬(いもせ)を経て三浦(みうら)峠を越え、同村重里(しげさと)に出、果無(はてなし)峠を越えて和歌山県に入り、東牟婁郡本宮町切畑(きりはた)の八木尾(やきお)に出、同町大居(おおい)の三軒茶屋(さんげんちやや)で西からの中辺路に合し、熊野本宮に通じる。文化九年(一八一二)の西国巡礼地図や天保一三年(一八四二)の大日本早引細見絵図などにみえ、主として上方から西国三十三所観音霊場の一番札所の那智山如意輪堂(現青岸渡寺)に詣でる巡礼の参詣路として利用された。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by