茶店(読み)サテン

  • ちゃてん
  • ちゃみせ

世界大百科事典 第2版の解説

茶を供して客を休息させる店。日本では中世後半に旅行者や参詣人を対象として街道筋や寺社門前などに発生したと思われ,《東寺文書(とうじもんじよ)》には1408年(応永15)11月に京都の東寺南大門前に一服一銭の茶を売る者のあったことを示す記録がある。初めは床几(しようぎ)の上に道具を置き,求めに応じて茶を点(た)てていたが,やがて菓子や酒食を供し,給仕女を置くような店ができて遊興的色彩を加え,多様な形態の茶屋を分化するようになった。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 道ばたに設けて通行人を休ませ、茶菓・料理などを接待する店。茶屋。茶亭(さてい)。ちゃみせ。
※評判記・色道大鏡(1678)一三「泊瀬(はせ)海道にして、茶店(サテン)を構へ」
② (「喫茶店」の略) 喫茶店をいう俗語。
※都会の狼(1966)〈高木彬光〉ジャックのカード「うちでやってるバーやサテンに、闇の洋酒なんかを世話してもらってるのさ」
〘名〙 =ちゃみせ(茶店)
※浮世草子・浅草拾遺物語(1686)序「かたへの茶店(チャテン)にやすらへば」
〘名〙
① 茶を売る店。茶屋。
② 通行人を休息させて、煎(せん)茶などをすすめる小さな路傍の店。かけぢゃや。茶屋。さてん。ちゃてん。
※浮世草子・男色大鑑(1687)七「国といふ女の、茶(チャ)みせより、かはゆらしき手してまねく」

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世界大百科事典内の茶店の言及

【茶館】より

…中国の旧式喫茶店,日本の茶店(ちやみせ)にあたる。時代や地方や規模によって,茶園,茶社,茶室,茶肆,茶居,茶坊,茶寮,茶楼(2階建て)などの別称があり,さらに卓子(テーブル),椅子(いす)を備えた客席を茶卓,茶座とも称した。…

【茶屋】より

…客に茶を出して休息させる茶店(ちやみせ)から発展した各種の飲食遊興店をいう。江戸時代,旅行者を対象として道中筋に出現した茶店は,途中の休息所であったから,当初は宿場を離れた山中などに開店したが,しだいに宿はずれ(棒鼻(ぼうはな))にまで進出して,これを立場(たてば)茶屋と呼んだ。…

【水茶屋】より

…江戸時代,寺社の境内や路傍で往来の人に茶を供し,休息させた茶店の称。葉茶を売る葉茶屋と区別して,水茶屋といった。…

※「茶店」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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