小野路郷(読み)おのじごう

日本歴史地名大系 「小野路郷」の解説

小野路郷
おのじごう

中世の小山田(おやまだ)庄内の郷村。鎌倉街道上の道が郷内を南北に通る。世阿弥の作と伝えられる古謡曲「横山」は、零落した武蔵国の住人横山十郎晴尚に本領「おのぢの庄」がめでたく返付されるという筋立てであり、小野路の名が広く京都方面まで知られていたことがわかる。現神奈川県逗子(ずし)市海宝(かいほう)院所蔵応永一〇年(一四〇三)の梵鐘銘に「武蔵国小山田保小野路県小野大明神宮鐘銘」とあり、「鉅鐘を鋳て朝夕に扣撃し、かの往来の人をして晩宿早発に其の時を知らしむ(中略)宿客に暁を報じ、路人時を知る」(原漢文)とあり、当郷に宿が設けられていた。小野大明神は小野路町字宿(しゆく)の小野神社である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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