小金村(読み)こがねむら

日本歴史地名大系 「小金村」の解説

小金村
こがねむら

[現在地名]蒲原町小金

蒲原宿の西にあり、南は駿河湾に面する。北は大丸おおまる山に向かって徐々に高度を上げる山地で、平野部を東西に東海道が通る。「春のみやまち」弘安三年(一二八〇)一一月条に「あまのすむ里をはこかねとそ申、うみつらを四里はかりゆきて、神原といふ宿」とみえ、海女の住む里であった。

元禄三年(一六九〇)検地帳(森田家文書)によれば高七二石余、田畑八町八反余。江戸時代の初め当村となか村・堰沢せぎざわ(片浜三村)は蒲原宿賄であったが、宝永五年(一七〇八)伝馬負担をめぐって宿と争い、正徳五年(一七一五)訴訟となった。また片浜三村は製塩管理権をめぐって蒲原宿に不満をもち、享保八年(一七二三)訴訟に勝利すると独立した(蒲原町史)


小金村
こがねむら

[現在地名]新田町小金こきん小金井こがねい市野倉いちのくら天良てんら

大間々おおまま扇状地藪塚やぶづか面の南東端にあたり、水の乏しい乾燥した低台地に占地する。南は小金井村、東は天良村(現太田市)、西は村・四軒在家しけんざいけ村。東方および北西方に広域の入会地がある。寛文年間(一六六一―七三)笠懸野かさかけの開発により成立した新田村。寛文一一年の岡上開拓絵図(片山家蔵)には小金井新田場とみえ、一〇万一千二〇坪。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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