日本歴史地名大系 「小鴨部の銅矛出土遺跡」の解説 小鴨部の銅矛出土遺跡こかんべのどうぼこしゆつどいせき 愛媛県:越智郡玉川町小鴨部村小鴨部の銅矛出土遺跡[現在地名]玉川町小鴨部作礼(されい)山(二八一・一メートル)の北支脈中にある犬塚(いぬづか)池の西南約五〇〇メートルに新池がある。昭和三七年(一九六二)頃この池畔の道路工事中、銅矛二口が出土した。柄部などからは厳密には同笵とはいいがたいが、いずれも中広形銅矛で、両者とも上半ないし三分の一を欠失している。現長約四九センチと三五センチ。これが山腹の池畔から出土したことは、銅矛が水霊信仰と関係ありとする説に立ってみると興味深い。この新池の完成はさほど古くはあるまいが、完成以前にも清水の湧き出る聖所としてここに埋納されたと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by