尾上卯三郎(読み)オノエ ウサブロウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「尾上卯三郎」の解説

尾上 卯三郎(2代目)
オノエ ウサブロウ


職業
歌舞伎俳優

本名
木下 卯三郎

別名
前名=尾上 卯多市,俳号=濤昇

屋号
音羽屋

生年月日
安政7年 2月22日

出生地
美濃国(岐阜県 岐阜市久屋町)

経歴
岐阜の乾物商の家に生まれ、幼くして力士を志し木村庄之助に弟子入りするが、体力に勝れず俳優に転向、13歳で初代尾上卯三郎に入門、尾上卯多市を名乗る。明治6年大阪道頓堀・若太夫座「伏見戦争」で初舞台。9年大阪・松島座「二人新兵衛」の若旦那で人気を得て、同年大阪西芝居で2代目を襲名し以後、立役として京阪の舞台で活躍、立ち回りを得意とする。晩年は初代中村鴈治郎と組み老練な敵役・老役を演じた。当たり役は「天下茶屋」の元右衛門、「鎌腹」の弥作、「沼津」の平作、「夏祭」の義平次など。

没年月日
昭和3年 1月16日 (1928年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「尾上卯三郎」の解説

尾上 卯三郎(2代目)
オノエ ウサブロウ

明治・大正期の歌舞伎俳優



生年
安政7年2月22日(1860年)

没年
昭和3(1928)年1月16日

出生地
美濃国(岐阜県岐阜市久屋町)

本名
木下 卯三郎

別名
前名=尾上 卯多市,俳号=濤昇

屋号
音羽屋

経歴
岐阜の乾物商の家に生まれ、幼くして力士を志し木村庄之助に弟子入りするが、体力に勝れず役者に転向、13歳で初代尾上卯三郎に入門、尾上卯多市を名乗る。明治6年大阪道頓堀・若太夫座「伏見戦争」で初舞台。9年大阪・松島座「二人新兵衛」の若旦那で人気を得て、同年大阪西芝居で2代目を襲名し以後、立役として京阪の舞台で活躍、立ち回りを得意とする。晩年は初代中村鴈治郎と組み老練な敵役・老役を演じた。当たり役は「天下茶屋」の元右衛門、「鎌腹」の弥作、「沼津」の平作、「夏祭」の義平次など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「尾上卯三郎」の解説

尾上卯三郎(2代) おのえ-うさぶろう

1860-1928 明治-昭和時代前期の歌舞伎役者
安政7年2月22日生まれ。13歳のとき初代尾上卯三郎に入門。明治9年大阪西芝居で2代を襲名。立ち回りを得意とした。昭和3年1月16日死去。69歳。美濃(みの)(岐阜県)出身本名は木下卯三郎。前名は卯多市。俳名は濤昇。屋号は音羽屋。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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