尾前里(読み)おざきのさと

日本歴史地名大系 「尾前里」の解説

尾前里
おざきのさと

[現在地名]河芸町東千里・西千里

この地名は保延五年(一一三九)一一月二八日付栗真庄下司并公文宛散位高階朝臣下文(鈴鹿市酒井神社蔵)に「服部郷七尾前里弐拾捌」と現れ、東千里ひがしちさとの尾前神社鎮座地付近小字名を「尾前」と称するほか、円応寺えんのうじ集落東方にあたる田圃の中で、同社の旧社地と伝える辺りの小字名を中尾前なかおざきと称することから、東千里・西千里に比定される。さらにこの下文の記載によって、この地が栗真くるま庄の一部で、服部はとり郷に属することと、条里制の七里に該当していることが知られるが、この中尾前を含む一帯に条里地割の跡が明らかに残されているものの、尾前里の位置については条里の復原が不可能のため、明確にすることができない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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