尾花沢村(読み)おばなざわむら

日本歴史地名大系 「尾花沢村」の解説

尾花沢村
おばなざわむら

[現在地名]尾花沢市尾花沢

尾花沢盆地の中心部に位置する。羽州街道沿いに村が形成され同街道の宿場町であり、また万治元年(一六五八)には羽州幕府領を統轄する代官の陣屋が置かれ、一帯の政治・経済・文化の中心として発展した。東は二藤袋にとうぶくろ村、南は朧気おぼろけ村。安政四年(一八五七)の町割図(大類家蔵)によると羽州街道に沿って南からしん(中組)・十一日町(梺組)と続き、十一日町北端で街道は東に折れ、四七間ほどで北に折れる。この鉤形の町が廿一日町(梺組)。また新町と十一日町境から、西へ大石田おおいしだ(現北村山郡大石田町)へ向かう道が分れ、同道沿いに東から朔日ついたち町・廿七日町・十七日町・七日町(上組)と続く。なお廿一日町東端から東へ入ったところが代官所であった。中組・上組・梺組にそれぞれ名主が置かれていた。

元和八年(一六二二)山形藩領、寛永一三年(一六三六)から幕府領、安政二年以後は松前藩預地。正保郷帳では田方二千四三三石余・畑方一九八石余。延宝三年(一六七五)検地では高二千九〇八石余。宝暦一一年(一七六一)の御巡見様御案内覚帳(二藤部文書)によれば家数二九七(うち寺五)、人数一千九六三。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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