屈傷性(読み)くっしょうせい(その他表記)traumatotropism

精選版 日本国語大辞典 「屈傷性」の意味・読み・例文・類語

くっしょう‐せいクッシャウ‥【屈傷性】

  1. 〘 名詞 〙 植物体に傷を与えたときに示す屈性生長素移動停滞か、または生長素の不均一な分布のために生ずるとされる。屈創性。向傷性。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「屈傷性」の意味・わかりやすい解説

屈傷性
くっしょうせい
traumatotropism

植物の芽生えに傷を与えたとき,芽生えが屈曲して伸長方向が変る現象側面に傷を与えた場合,芽の先端では傷の方向へ (正の屈傷性) ,根では傷の反対の方向へ (負の屈傷性) ,屈曲が起る。機構の説明としては,傷によって伸長ホルモンであるオーキシン流通が妨げられ,その濃度が低くなるので,芽ではその側面の伸長が相対的に遅くなり,根ではオーキシンが低濃度となって,かえって根の伸長の至適濃度に近づくためとされる。したがって伸長方向に沿って縦方向に傷を与えたのでは,屈曲は生じない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

顔や四肢に特有の紅斑がみられる疾患で,伝染性紅斑の俗称。パルボウイルスの感染によって年長幼児,低学年児童に好発し,乳児や成人には少ない。1〜2週間の潜伏期ののち突然発疹が出る。発疹は両ほおに対称的に生...

リンゴ病の用語解説を読む