屋・家・舎(読み)や

精選版 日本国語大辞典 「屋・家・舎」の意味・読み・例文・類語

や【屋・家・舎】

[1] 〘名〙
① いえ。家屋。住居としての建造物や、これに準ずるものとして、家畜を飼ったり物を貯蔵したりするための建造物などをも含めていう。
万葉(8C後)一四・三四六〇「誰そ此の屋(や)の戸押(お)そぶる新嘗(にふなみ)に我が夫(せ)をやりて斎(いは)ふ此の戸を」
② 建造物の主要部分としての屋根をさす。
※竹取(9C末‐10C初)「屋の上には糸を染めて色々葺(ふ)かせて」
[2] 〘語素〙
名詞について、その物をそろえて売買する人や家を表わす。また、これに準じて他の業種についてもいう。「米や」「薬や」「植木や」「ブリキや」「質や」「はたごや」など。
② 転じて、それを専門としている人をさしていう。軽蔑(けいべつ)、または自嘲(じちょう)の意を込めて用いることがある。「政治や」「物理や」など。
③ 種々の語について、そのような人を軽蔑し、ののしって呼ぶのに用いる。「わからずや」「やかましや」「気どりや」など。
商家、旅館、料理屋などの屋号として用いる。「越後や」「紀の国や」「丸や」「鈴や」など。
役者文人などの雅号として用いる。「音羽や」「鈴のや」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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