屛風ヶ浦(読み)びょうぶがうら

改訂新版 世界大百科事典 「屛風ヶ浦」の意味・わかりやすい解説

屛風ヶ浦 (びょうぶがうら)

千葉県北東部,銚子市と旭市の旧飯岡町の間にある海食崖。高さ40~50mの断崖が,東の外川(とがわ)から西へ犬若,名洗(なあらい)を経て西端の刑部(ぎようぶ)岬まで約10kmもつづく。断崖の下部は第三紀層の凝灰岩,その上は成田層の砂層,上部関東ローム層からなり,3層の色彩黒潮の海との対照が鮮やかで雄大な景観を示している。犬若~名洗間の断崖の下の埋立地には,名洗港と臨海工業地が造成され,銚子マリーナも1999年に開業している。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の屛風ヶ浦の言及

【海岸浸食】より

…軟質の堆積岩でできている海崖は,波による基部の浸食と風化作用により一方的に後退する。このような海食崖は全国各地にみられるが,千葉県の屛風ヶ浦が有名であり,高さ約50mに達する崖が年平均約1mの速さで後退してきた。もっとも見方を変えれば,海食崖は隣接海岸に土砂を供給しているともいえる。…

※「屛風ヶ浦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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