20世紀日本人名事典 「山中古洞」の解説
山中 古洞
ヤマナカ コドウ
明治〜昭和期の挿絵画家
- 生年
- 明治2年7月10日(1869年)
- 没年
- (没年不詳)
- 出生地
- 東京・麴町
- 本名
- 山中 升
- 旧姓(旧名)
- 佐藤
- 別名
- 別号=日本画軒
- 経歴
- 月岡芳年、熊谷直彦らに画を学び、住吉派を研究して人物画を得意とした。明治28年内国勧業博で「清正進軍の図」が褒状を受賞。読売新聞、中外商業新報、「新声」「文芸倶楽部」などに挿絵や口絵などを描き、「辰重」の落款で女優の版画を制作。また書画研究会を行い、30年これを紫江会と改称。34年鏑木清方らと烏合(うごう)会を結成、浮世絵の伝統を継ぐ人物画の研究を進めた。40年文展開設に際して国画玉成会結成に参加、評議員となった。代表作に「遠征を想ふ」「日本橋」「灯籠大臣」など。著書に江戸から明治末の挿絵の変遷をまとめた「挿絵節用」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報