山口素絢(読み)やまぐちそけん

改訂新版 世界大百科事典 「山口素絢」の意味・わかりやすい解説

山口素絢 (やまぐちそけん)
生没年:1759-1818(宝暦9-文政1)

江戸後期の円山派画家通称は武次郎,字は伯後,山斎と号す。京都の人。円山応挙に画技を学び,1795年(寛政7)師に従って香住の大乗寺障壁画制作に参加する。1813年(文化10)版の《平安人物志》により,そのころ祇園袋町に住していたことがわかる。人物画をよくして時様の和美人を得意とし,同門源琦の唐美人と併称された。著書に《倭人物画譜》,代表作に《草花図襖》(根津美術館)などがある。素岳はその子。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山口素絢」の意味・わかりやすい解説

山口素絢
やまぐちそけん

[生]宝暦9(1759).京都
[没]文政1(1818).10.24. 京都
円山派の画家。字は伯後,通称は武次郎,号は素絢,山斎。円山応挙に師事して人物画,花鳥画を得意とした。特に日本風の美人図を巧みに描き,同門の源 琦の唐美人図と好一対をなした。『倭人物画譜』 (6冊) を著わした。主要作品『美人図』,『孔雀図』 (静嘉堂文庫) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山口素絢」の解説

山口素絢 やまぐち-そけん

1759-1818 江戸時代中期-後期の画家。
宝暦9年生まれ。円山応挙にまなび,応門十哲のひとり。日本風俗の美人画を得意とし,唐(とう)美人画の駒井琦(こまい-き)とならび称された。文政元年10月24日死去。60歳。京都出身。字(あざな)は伯後。通称は武次郎。号は山斎。著作に「倭(やまと)人物画譜」など。

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