山城屋和助(読み)やましろや わすけ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山城屋和助」の解説

山城屋和助 やましろや-わすけ

1837-1872 明治時代の商人
天保(てんぽう)8年生まれ。文久3年長州藩奇兵隊員となる。維新後,横浜で貿易業をはじめる。山県有朋(やまがた-ありとも)の庇護(ひご)をうけ,陸軍省から多額の金をかりいれるが,生糸相場の暴落借金が返済できなくなり,明治5年11月29日陸軍省内で割腹自殺した。36歳。周防(すおう)(山口県)出身本名は野村三千三(みちぞう)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の山城屋和助の言及

【疑獄】より

…〈疑獄〉という言葉は,元来入獄させるか否かが明確でなく,犯罪事実があいまいな事件を意味する。この種の事件は多かれ少なかれ政・官・財界に波及するため,現在では政治問題化した利権関係事件の総称となっている。政治問題として社会的に大きく取りあげられ,ジャーナリズムによる声高な批判を代償として,刑事事件としては訴追されることがきわめて少ないのが疑獄事件の特徴といってよい。 明治初期においては,山県有朋が関与したといわれる山城屋事件など,藩閥政府と政商とが特権の供与をめぐって直接結びついたケースがあり,多くは表沙汰にならなかった。…

【山城屋事件】より

…明治初年の陸軍部内の汚職事件。陸軍省御用商山城屋和助は長州藩奇兵隊の出身で,同じ奇兵隊出身の山県有朋と親しく,兵部大輔のち陸軍大輔の山県を通じて陸軍省官金約65万円の不正融資を受けた。名目は輸入物仕入代金であった。…

※「山城屋和助」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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