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乗車券 じょうしゃけんticket

翻訳|ticket

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

乗車券
じょうしゃけん
ticket

陸上旅客運送契約(→旅客運送契約)において運賃の支払いがあった場合に運送人旅客に発行する証券。記名式のもの(定期券など)と無記名式のものとがあるが,無記名式が普通である。無記名式は運送債権を表章する有価証券で譲渡性があるが,改札後は単純な証拠証券となり譲渡性がなくなると一般に解されている。

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百科事典マイペディアの解説

乗車券【じょうしゃけん】

旅客運送契約の内容とその成立,運賃の支払を証して運送人(鉄道,バスなど)の発行する証票で,旅客の乗車請求権を表象する。切符と通称される。普通乗車券,定期乗車券,回数乗車券,団体乗車券,貸切乗車券,および特殊なものに季節割引乗車券,周遊券などがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

じょうしゃけん【乗車券】

鉄道,軌道,自動車等の利用に際し,旅客と運送事業者との間の権利義務を表象する証票。一般に切符と称される。 乗車券はいくつかに分類することができる。例えば,普通乗車券,定期乗車券などのように乗車形態による分類,あるいは個人用,団体用など旅客数による分類等である。日本国有鉄道の基本運送約款である旅客営業規則では,(1)普通乗車券,(2)定期乗車券,(3)回数乗車券,(4)団体乗車券,(5)貸切乗車券の5種があったが,私鉄等においてもほぼ同様の種類となっている。

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大辞林 第三版の解説

じょうしゃけん【乗車券】

鉄道やバスに乗るための切符。運賃の支払い者に対して発行される。乗車切符。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

乗車券
じょうしゃけん
ticket

鉄道やバス等の公共交通において、旅客と運送人との間で運送等の契約が結ばれたことを示す証票。飛行機の場合は航空券、船舶の場合は乗船券とよばれるが、ここでは鉄道乗車券について述べる。
 乗車券を法制度面で根拠づけるのは、1942年(昭和17)に鉄道省令として発せられ現在も効力を有する「鉄道運輸規程」であるが、詳細な定義や運用のルールは運送人となる各事業者の規則にゆだねられている。JR各社は「旅客営業規則」により、乗車券および後述の料金券をあわせて「乗車券類」と定めている。一般には旅客が所定の運賃・料金を支払ったうえで、運送人が乗車券類を交付したときに運送契約が成立する。原則として紙片上に有効区間、有効期限、運賃・料金額、発行日などの契約内容が表示され、その所持者が乗車請求権をもつ。乗車券は有価証券であり譲渡が可能とされるが、記名式の定期乗車券など譲渡できないものも存在する。また、一部事業者で採用されている金額のみ表示された回数乗車券は、乗降時に初めて区間と期間が特定されるため、前記の原則からは外れる。これらは乗車賃が前払いされたことを証明するだけの票券として、乗車請求権は表章されないとの見方もある。1990年代以降普及した、改札時に運賃を引き落とす方式(ストアードフェアシステム)に用いられる磁気カードやICカードなども同様の性質をもつ。[高嶋修一]

歴史

鉄道乗車券の発祥はイギリスであり、1830年に開業したリバプール・アンド・マンチェスター鉄道が乗車券を発売した。初期には乗合馬車の運送状に倣った手書きのものや金属製のトークン(代用硬貨)などが使用されたものの、多種大量の輸送をさばくためにやがて発行事務の簡素化が課題となった。1837年、ニューカッスル・アンド・カーライル鉄道のトマス・エドモンソンThomas Edmonson(1792―1851)が厚紙にスタンプ印刷を施すとともに、通番を付して売上を管理する方式を考案し、のちに活字印刷、日付押印機、乗車券棚などを組み合わせたシステムに発展させた。この方式は英仏に普及したのち、やがて世界中に広がった。彼が採用した30.3ミリメートル×57.5ミリメートル大の乗車券規格はエドモンソン式とよばれ、日本でも1872年(明治5)の鉄道開業に際してこの規格が採用されて主流となった。
 日本の鉄道営業に関する最初の規程である「鉄道略則」(1872)に基づく正式名称は「手形」であったが、「乗車札」「切手」などとも通称された。1873年に制定された「鉄道寮運輸課処務規程」および「鉄道寮汽車運輸規程」では「切手」「乗車切手」とされた一方で、1883年の時刻表では「切符」とよばれていた。「乗車券」の名称は1886年制定の「定期乗車券発行規約」で初めて用いられた。1920年(大正9)にそれまでの規程類を体系化して制定された「国有鉄道旅客及び荷物運送規則」および「同運送取扱細則」では、乗車券の種類と様式が詳細に定められ、第二次世界大戦後の日本国有鉄道(国鉄)およびJR各社における旅客営業規則へと改訂を伴いつつ引き継がれた。また、1955年(昭和30)から1998年までは別途規則による周遊券が発売されたほか、特別企画乗車券としてさまざまな種類の割引乗車券が発売され、乗車券の多様化が進んだ。[高嶋修一]

乗車券の種類

JR各社では「旅客営業規則」によって下記の乗車券および料金券を「乗車券類」と定めている。
(1)乗車券
イ 普通乗車券 片道乗車券、往復乗車券、連続乗車券(一連の乗車区間の一部を二度以上通過する場合)
ロ 定期乗車券 通勤定期乗車券、通学定期乗車券、特殊定期乗車券(特別車両定期乗車券:グリーン車、特殊均一定期乗車券:山手(やまのて)線内均一)
ハ 普通回数乗車券
ニ 団体乗車券(学生団体、訪日観光団体、普通団体で8人以上の一団となった旅客の全員が、経路などを同じくし、同一行程により旅行する場合に発売される)
ホ 貸切乗車券(全車:1車両単位、半車:客室単位、列車の単位で貸し切る場合に発売される)
(2)急行券
特別急行券 指定席特急券、立席特急券、自由席特急券、特定特急券
普通急行券
(3)特別車両券
特別車両券(A)(新幹線、特急、急行列車用) 指定席特別車両券(A)、自由席特別車両券(A)
特別車両券(B)(普通列車用) 指定席特別車両券(B)、自由席特別車両券(B)
(4)寝台券
A寝台券
B寝台券
(5)コンパートメント券
(6)座席指定券
 JR以外の事業者もそれぞれの旅客営業規則にのっとり乗車券類を発行しているが、基本的な仕組は国鉄(JR)に準じてきた。背景として、形式をそろえたほうが国鉄(JR)と私鉄間または私鉄同士で連絡運輸を行うのに便利であったこと、私鉄に対する監督行政の一環として規程類に関し一定の誘導が行われたことなどが考えられる。[高嶋修一]
『辻阪昭浩著『鉄道きっぷ大研究』(1979・講談社) ▽築島裕著『鉄道きっぷ博物館』(1980・日本交通公社出版事業局) ▽種村直樹著『最新鉄道旅行術』(1997・日本交通公社出版事業局) ▽徳江茂著『きっぷの話』(1998・成山堂書店) ▽種村直樹著『種村直樹の汽車旅相談室』新版(2000・自由国民社)』

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