山川 日本史小辞典 改訂新版 「山川浦」の解説
山川浦
やまがわのうら
薩摩半島南東端に位置し,火口の東部が浸水してできた天然の良港。地名の初見は鎌倉時代で,年貢米の積出港であった。その後大隅守護所の外港となり,近世では鹿児島城下の外港として,とくに1609年(慶長14)島津氏の琉球出兵以後は,琉球・奄美からの楷船(かいせん)が入港し,津口番所がおかれ,出入港の船を取り締まった。明治期以後はカツオ漁業の基地として発展した。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報