山田浅右衛門(読み)ヤマダアサエモン

デジタル大辞泉 「山田浅右衛門」の意味・読み・例文・類語

やまだ‐あさえもん〔‐あさヱモン〕【山田浅右衛門】

首斬浅右衛門くびきりあさえもん

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精選版 日本国語大辞典 「山田浅右衛門」の意味・読み・例文・類語

やまだ‐あさえもん【山田浅右衛門・山田朝右衛門】

  1. 江戸時代代々幕府刀剣類のためし斬り御用を勤めた家の当主。浅(朝)右衛門の名を世襲し、江戸伝馬町の牢内の様場(ためしば)罪人死屍を斬って刀剣切れ味を報告した。首切浅右衛門。

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朝日日本歴史人物事典 「山田浅右衛門」の解説

山田浅右衛門

江戸時代に将軍家刀剣の試し斬りを罪人によって行う公儀御様御用を務めた浪人。首斬り浅右衛門と称された。2代目吉時が享保年間(1716~36)にこの職を拝命してから,代々これを独占。身分は浪人として幕府から扶持を受けず,一刀ごとに金1枚を支給された。そのほか諸家からも刀剣の試し斬りを依頼され,刀剣鑑定の権威となった。7代目吉利(1813~84)は安政の大獄で吉田松陰らを斬った。明治4(1871)年には市政裁判所附を命じられ,引き続き罪人の斬首を行った。その一方で手がけた死者のため慰霊供養無縁仏を多数建立したり,貧民救恤に献金をしている。8代目吉豊,9代目吉亮も東京府囚獄掛斬役となったが,14年斬首刑廃止とともにこの役も廃止された。

(針谷武志)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山田浅右衛門」の解説

山田浅右衛門 やまだ-あさえもん

1813-1884 江戸時代後期の武士
文化10年生まれ。将軍家の刀の御様(おためし)御用をつとめた山田家の7代。身分は浪人。罪人の首打役もつとめたので,首斬(くびきり)浅右衛門と称された。安政の大獄では吉田松陰,頼三樹三郎らを斬首(ざんしゅ)した。明治17年12月29日死去。72歳。江戸出身。本姓後藤。名は吉利。朝右衛門ともかく。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山田浅右衛門」の意味・わかりやすい解説

山田浅右衛門
やまだあさえもん

首斬浅右衛門

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