山神郷(読み)やまのかみごう

日本歴史地名大系 「山神郷」の解説

山神郷
やまのかみごう

甲府盆地南部にあった中世郷で、現在の山之神やまのかみがその遺称地。山之神村・山上郷ともある。中世には釜無川の氾濫原で、天正二年(一五七四)一月一一日に武田氏は山神郷に対して諸普請役を免除し、釜無川の川除けを三年間勤めることを命じている(「武田家印判状」三井仁家文書)。さらに同八年三月九日には山之神村に水損があったため、河西五郎右衛門・窪田兵部右衛門尉・三井右近尉に対し、人足の百姓役および普請役を免除し、水防に専念して再興を図るよう指示している(「穴山信君判物」同文書)。慶長六年(一六〇一)と考えられる丑五月二六日の徳川家奉行連署証文(同文書)によれば、この年「本郷皆流」など当郷が壊滅的打撃を受けたので、荒居(不詳、近くに鍛冶新居・築地新居・紙漉新居・西新居などあり)に移住し、再興のため諸役が免除されるなど、水害の常襲地帯であった様子を伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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