峠之内村(読み)たわのうちむら

日本歴史地名大系 「峠之内村」の解説

峠之内村
たわのうちむら

[現在地名]伯太町峠之内

日次横屋ひなみよこや村の南に位置し、同村境に比婆ひば山がそびえる。当村域は比婆山への本参道であるさいの峠より奥部を占め、南から東にかけて上の台うえのだいが広がる。この台地は北は横屋・高江寸次たかえすんじに連なり、南は赤屋あかやにまたがる地域で、標高は約三三〇メートル、麓の周囲は十数キロに及ぶ。古墳群があり木炭鉄滓の層があり、比婆山を霊域として尊崇する集落があったとみられ、高天原ともいわれている。数十からなる古墳群のほかに磐境のような鉢巻状があり垣の内かきのうちともいう。また塚鈩つかだたら鈩原たたらばらの地名があり、古くに野ダタラがあった。上の台の周辺には日向峰ひゆうがみね沖代おきだい月坂つきざか経塚きようづかなどの地名やしお滝・しら滝がある。

寛永六年(一六二九)井尻村之内峠内分検地帳によると上々田二町八反余(一石七斗代)・上田一町四反余(一石六斗代)・中田一町七反余(一石四斗代)・下田三町余(一石二斗代)・下々田二町三反余(九斗代)、計一一町四反余・分米一五四石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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