改訂新版 世界大百科事典 「峰中記」の意味・わかりやすい解説 峰中記 (ぶちゅうき) 山伏の山中における修行を峰中修行といい,略して峰中または入峰というが,その修行内容,儀礼,順序などを記録または解説したものを峰中記とか峰中手文という。修験道では四季の峰修行といって年に4回,日数,儀礼,修行内容などのちがう修行をしたので,青峰秘録,夏峰日記,秋峰手文,冬峰行事記などの峰中記がつくられ,これに基づいて修行をする。もちろん編修された年代や,筆を執った先達によって内容に若干の相違ができるから,その相違を検討すると,修行の内容や入峰者の国別,修行に要する費用,修行中の天候,突発事件に対する処理のしかたなどを知ることもできる。執筆者:戸川 安章 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by