島田大祭(読み)しまだたいさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「島田大祭」の意味・わかりやすい解説

島田大祭
しまだたいさい

静岡県島田市大井神社の大祭。3年に 1度,寅,巳,申,亥の年の 10月中旬の 3日間行なわれる。最終日神輿渡御で先導役を務める大名行列の大奴(→)が,腰の大太刀に女性の着物のをさげて大げさな身ぶりで街を練り歩く姿で知られ,帯祭と呼ばれている。神輿が渡御する御仮屋町(おかりやちょう)の御旅所は,慶長9(1604)年の大洪水で流された神社が,元和1(1615)年に再建された場所とされる。神社はその後現在地に移り,元禄8(1695)年から御旅所への神輿渡御が始まったと伝えられる。また,神輿警固の行列が,代官が祭り期間の無礼講を許したことから大名行列の形になったとされる。大奴が帯をさげるのは,本来は嫁入りの際の挨拶回りに帯を披露していたものが,祭りのときに一斉に披露するようになったものといわれている。40歳以下の青年衆が中心になり,御旅所のある御仮屋町と新田町がそれぞれ元宮,新組として神輿渡御の世話役を務めるほか,七つの町内が街(がい)と称して,大奴を含めた大名行列と 5基の屋台の引き回し,鹿島踊りをそれぞれ担う。大名行列などは,それぞれ 2日間各町内を始めとする市内を練り歩いたあと,最終日に一同に行列を組んで神輿渡御に従う。

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