精選版 日本国語大辞典 「がい」の意味・読み・例文・類語
がいがひ
- 〘 造語要素 〙 ( 名詞「かい(甲斐)」の変化した語 ) 体言または体言に準ずる語句に付く。
- ① 主として、動詞の連用形に付いて、その行為をした効果、効験の意を表わす。「生きがい」「勉強しがい」など。
- ② 主として、人間関係を表わす名詞に付いて、その関係の効果を発揮する意を表わす。…としてのよしみ。
- [初出の実例]「平太落度(をちど)にきはまらば、一門がひに討こそせめ、そもや肩を持つべきか」(出典:浄瑠璃・悦賀楽平太(1692頃)二)
- ③ 否定を含む句に付いて、そうでないのが幸いなほど、の意を表わす。
- [初出の実例]「理窟(りくつ)につまってあげくには死なずがひな目にあふて」(出典:浄瑠璃・曾根崎心中(1703))
- ④ 願望を含む句に付いて、そうしたい放題の程度の意を表わす。
- [初出の実例]「言ひたいがいに言ひこめて、死んでもまだ言ひたらぬか」(出典:浄瑠璃・卯月の潤色(1707頃)中)