已往(読み)いおう

精選版 日本国語大辞典 「已往」の意味・読み・例文・類語

い‐おう‥ワウ【已往】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ある時点、またはある基準よりまえ。以前。
    1. [初出の実例]「宜武蔵国天平神護二年已往正税未納皆(悉)免除」(出典:続日本紀‐神護景雲二年(768)六月癸巳)
    2. 「已往の勅許」(出典:御伽草子・秋の夜の長物語(南北朝))
    3. [その他の文献]〔陶潜‐帰去来辞〕
  3. ( 「以往」の誤用 ) ある時点よりあと。以後
    1. [初出の実例]「始皇の心は、子孫の帝王万世の業を我より已往まで長かるべきと思はれたぞ」(出典:古文真宝前集抄(1642))

已往の語誌

→「いおう(以往)」の語誌

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「已往」の読み・字形・画数・意味

【已往】いおう(わう)

過去。以前。晋・陶潜〔帰去来の辞〕已の諫(いまし)めざるを悟り、來ふべきを知る。

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