巻物(読み)まきもの

精選版 日本国語大辞典 「巻物」の意味・読み・例文・類語

まき‐もの【巻物】

〘名〙
書画や文章などを書いた横に長い紙を表装して、軸に巻いたもの。巻軸。横巻。巻子本。巻文。
源氏(1001‐14頃)梅枝「さうし・まき物の皆かかせ奉り」
② 軸に巻いた反物
御伽草子・ささやき竹(室町末)「こがね十りゃう、まき物十ぴき、なかのりに下され」
能楽小道具の名。経文勧進帳などの類。「安宅(あたか)」「大会(だいえ)」などに用いる。
④ 巻鮨(まきずし)をいう。〔日本隠語集(1892)〕

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デジタル大辞泉 「巻物」の意味・読み・例文・類語

まき‐もの【巻(き)物】

書画などをかいた横に長い紙を表装し、軸に巻いたもの。巻き軸。
巻子本かんすぼん」に同じ。
軸に巻いた反物。
巻き鮨」に同じ

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図書館情報学用語辞典 第5版 「巻物」の解説

巻物

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世界大百科事典(旧版)内の巻物の言及

【巻子本】より

…横に長くて軸に巻いた,普通にいう〈巻物〉をさし,図書装丁の一形式で,冊子(さつし)形式をとる以前,東西両洋ともに行われた。ヨーロッパではポンペイ壁画の中に現れている。…

※「巻物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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