市田宿(読み)いちだじゆく

日本歴史地名大系 「市田宿」の解説

市田宿
いちだじゆく

[現在地名]高森町上市田 原町

上市田の中央部、伊那往還(現県道飯島―飯田線)に設置された伝馬宿。宿の創設について、「関川氏代々記」(蕗原拾葉)の文化七年(一八一〇)の記述に「只今住居仕候屋敷儀は、弐百三拾八年以前、上街道出来致候節、私屋敷伝馬屋敷弐拾軒、従御領主被仰付、村々より人数引上申候、其節人数書所持仕罷在候」とある。文化七年より二三八年以前とすると元亀三年(一五七二)になる。松岡氏が武田信玄の命を奉じて領内諸村から伝馬衆を引き上げ、当宿を設置したのが初めと推察される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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